肌のクリニック院長のAGAブログ

医師が本気で考えるAGA治療・脱毛症治療

抜け毛の仕組み解明! 鍵は「コラーゲン」 について

time 2016/02/06

抜け毛の原因はコラーゲン不足?

最近、産経ニュースやヤフーニュースで、抜け毛の仕組みが解明されたというニュースが報道されています。

産経ニュース

抜け毛の仕組み解明! 鍵は「コラーゲン」 東京医科歯科大などのチーム(リンク切れ)

ヤフーニュース

毛穴の小器官が消失=高齢化で脱毛、仕組み解明―必須物質も発見・東京医科歯科大

東京医科歯科大学の西村教授のグループが以前から研究、主張していたものです。要約すると

髪の毛を作る大元の細胞である「毛包幹細胞」が「17型コラーゲン」を産生する。

17型コラーゲンは、毛包幹細胞の維持に必須である。

毛包幹細胞はTGF−βシグナルを介して髪の毛を黒くする大元の細胞である「色素幹細胞」を維持している。

 

というものです。報告によると、加齢により17型コラーゲンがなくなると、毛包幹細胞の維持ができなくなって脱毛が起こり、また、毛包幹細胞の維持ができなくなると、色素幹細胞の維持もできなくなり、白髪になるということです。(AGAにおける脱毛メカニズムではなく、加齢における脱毛メカニズムです。)

メカニズムに対するいくつかの疑問点

加齢により17型コラーゲンがなくなり、毛包幹細胞が維持できなくなるのが脱毛の原因なのか、毛包幹細胞自体の問題により、17型コラーゲンを産生できなくなるのかは、卵が先か鶏が先かという問題となるため、はっきりしません。

白髪でもふさふさなヒトも多いように、色素幹細胞の維持には毛包幹細胞や17型コラーゲン以外の他のメカニズムも関与していると思われます。

また、ここでは「TGF-β」は、色素幹細胞の維持に重要な役割を担っているとされていますが、TGF-βは成長因子の中でも、脱毛指令因子として知られており、これが毛母細胞の分裂を抑制することで、成長期の毛髪が退行期に移行することがわかっています。髪の毛にとって必要なものなのか、要らないものなのか、適材適所で必要なものなのか、やはり成長因子は複雑で未知の部分が山積しています。

コラーゲンを増やすにはどうしたら良いのか?

コラーゲンサプリなど沢山の健康食品がありますが、基本的にはコラーゲンは食べてもアミノ酸に分解されるため、コラーゲンとして体に吸収されることはありません。また、コラーゲンを塗っても、分子量が大きいために経皮吸収はされず、肌や頭皮のコラーゲンが増えることはありません。

17型コラーゲンを産生させるのは毛包幹細胞ですので、毛包幹細胞自体を増やせば(または刺激すれば)、17型コラーゲンを産生して、自ら維持すると考えられます。毛包幹細胞を刺激するのは、毛乳頭細胞が発現する複数の成長因子によるシグナルであるとされ、毛包幹細胞が活性化すると、毛包に 幹細胞を供給しながら成長期毛を誘導します。毛乳頭細胞はEGF(上皮成長因子)やFGF(線維芽細胞増殖因子)などの成長因子(再生因子)で増殖することがわかっており、成長因子が重要な役割を担っていますが、単純に成長因子を与えればよいというわけではありません。成長因子の種類は多岐に渡り、複雑に連携し合って働いているため、ここでもやはり未知の部分が山積しています。

毛包
出展 : SKIP

 

肌のクリニック

院長 岩橋 陽介

院長 岩橋 陽介

東京のAGA治療専門皮膚科「肌のクリニック」の院長ブログ。Twitterではスタッフと院長がつぶやいています。 [詳細]