肌のクリニック院長のAGAブログ

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ビタブリッドCには発毛効果はありません | おかしな育毛剤2

time 2016/09/11

過去の参照記事

チャップアップには発毛効果はありません | おかしな育毛剤1

東国原元知事が広告塔のビタブリッドC

最近「ビタブリッドC」という育毛剤を使用している初診患者さんが、立て続けに来院したため、ビタブリッドCの巧みな広告戦略と、私が思う「おかしな点」を記事にしてみました。もちろん当院の患者さんの中で、ビタブリッドCで髪が生えた、効果があった、AGAが治ったという患者さんは一人もいません。

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東国原元知事のこちらのツイッター投稿ですが、幾つかおかしな点があります。

まず誰でも気付くのが、右の写真のほうが暗く映っているということです。ここまで暗いと、肌の色もだいぶ黒く映りますので、地肌が目立たない写真になります。

もう一つは「‘‘ビタミンCの化粧品‘‘でこんなにも変わりました。」と言及している点です。決して「‘‘ビタブリッドC‘‘の効果でこんなにも変わりました。」とは言っていないところに、広告手法の用意周到さが感じられます。

ビタブリッドCの名前を出すと薬事法違反に引っかかる恐れ

最初に結論から言いますが、ビタブリッドCの成分には医学的にみて発毛作用はありません。(そもそもビタブリッド公式でも発毛作用があるなんて宣伝されてませんが、ビダブリッドの公式サイト以外の宣伝サイトを見ると、ビダブリッドで発毛すると消費者に勘違いさせてしまうような広告が毛結構あります。)

しかし、写真を見ると右側が暗いと言っても、明らかに東国原元知事の後頭部は発毛しているように見えます。。なぜ写真では、発毛しているように見えるのかは後で考察することとします。

東国原元知事は、ビタブリッドCの広告の顔として公式HPでも宣伝していますから、TwitterでビタブリッドCのことをつぶやいた場合も、広告とみなされます。

薬事法では、効能・効果がない化粧品を効能効果があるように広告することは禁じられています。また、効能効果があるように見せるビフォーアフターの写真を掲載して広告することも禁止されています。

そのため、東国原元知事が「ビタブリッドCでこんなに生えました!」と言うと、薬事法違反に抵触するため、「ビタミンCの化粧品でこんなに変わりました。」という表現を使用しているわけです。

もしも、東国原元知事がビタブリッドCの販売会社から金銭をもらっておらず、広告を担っていない場合は、ビタブリッドCを使ったらこんなに生えましたとつぶやいても、一消費者の感想なので全く問題ありません。しかし、実際には東国原元知事はビダブリッドの広告塔として宣伝していますので、これには当てはまりません。

万が一薬事法違反での捜査が入った場合でも、「ビタミンCの化粧品はビタブリッドCのことを言ってるわけではないし、Twitterで宣伝したつもりもない。」と言えば、薬事法の問題はクリアできます。

東国原元知事自身も、Twitterに掲載している写真は「ビタブリッドCの効果で髪が生えた」などと、公に言及していないのはそういった事情があります。

勝手に消費者が効果があると勘違いしてはダメ!

ビタブリッドCの公式HPでは、東国原元知事が動画に登場して宣伝をしていますが、そこでも「生える」「発毛」などの言葉は出てきません。もちろんご自分がTwitterにあげた写真を使って宣伝することもしていません。

一方でTwitterではビタブリッドCとは言わず、「ビタミンCの化粧品で生えましたね~」とつぶやいています。

ビタミンCの化粧品で生えたと言っていますが、それ以上は何も言及していないため、実際にはAGAクリニックの発毛治療や、発毛効果が認められているミノキシジルなどで生え、ビタミンCの化粧品は併用しただけであったとしても、見ている側からはわかりません。

でも、消費者はビタブリッドCの広告塔の東国原元知事が、TwitterでビタミンCの化粧品で生えたとつぶやけば、ビタブリッドCで生えたものと思いますよね?

このような広告だとビタブリッドCには発毛効果がないにも関わらず、発毛効果があるように消費者が勘違いしてしまうのではないでしょうか。このような広告手法は非常に問題があると思っています。

もし消費者からクレームが入っても、薬事法での調査が入っても「勝手に消費者が生えると勘違いしたんじゃないですか?当社はビタブリッドCに発毛作用があるなんて、一言も宣伝してませんよ。」と言われてしまうと何もできません。

広告をみてビタブリッドCに発毛作用があると”消費者が勝手に勘違い”してはいけないのです。つまり”勘違いする方が悪い”のです。なんとも世知辛い世の中ですね。

ビタブリッドCの有効成分

ビタブリッドCの有効成分はアスコルビン酸です。アスコルビン酸はビタミンCです。亜鉛と結合させて12時間作用するなどと宣伝されていますが、そもそもアスコルビン酸には発毛作用も育毛作用も認められていません。

ビタブリッドCの公式サイトではありませんが、アフェリエイトサイトなどで「ビタミンCは飲むと1%しか頭皮に行かないのに対し、ビタブリッドCだと100%ダイレクトに届く」というような趣旨の記述がされていますが、全く間違っています。ビタブリッドCのアスコルビン酸が、角層のバリアを突き抜けて、毛根まで届くというデータはありません。また、通常は飲んだ方が、毛根などの組織には移行しやすくなります。発毛薬のミノキシジルも、塗り薬よりも飲み薬のほうが効果が高いのはそのためです。

東国原さんは生えてるよ?嘘なの?

写真で見る限り、確かに東国原元知事の髪は発毛していますよね。頭に黒い粉を振ったり、マープ増毛法で増毛していない限り、写真は嘘ではなくきちんと発毛しているのだと思います。でもこれ、医者として断言しますがビタミンCの効果で発毛しているわけではないですね。

そもそも東国原元知事本人がビタブリッドCの効果で生えたとは言っていないので、前提条件が違うかもしれませんが、もし、仮にビタブリッドC単独の効果だと主張するのであれば、ぜひ当院で「治験」をやらせてもらいたいくらいです。

治験の方法を思いついたまま述べると

ただの水(プラセボ)とビダブリッドCを使う群を分けて、半年なり毎日使ってもらい、発毛効果に差があるかを見ます。患者にも医師にもどっちが水なのかビダブリッドCなのかをわからなくして行う二重盲検という試験をします。二重盲検で有意差がでるかどうかで、ビダブリッドCの有効性が判定できます。

二重盲検までできない場合は、薄毛の被験者を当院で選定します。被験者にビタブリッドCだけを毎日使用してもらい、毎月頭髪の写真を当院で撮ります。また、それと同時に週に1回ほど抜き打ちの採血検査や毛髪検査で、「フィナステリド」や「デュタステリド」、「ミノキシジル」などの発毛作用がある医薬品が検出されないかを調べます。上記の治験で、発毛作用がある医薬品を一切併用しておらず、ビタブリッドCだけで発毛作用が認められれば、ビタブリッドCの効果は確実なものとなると思います。

外注検査の解析費用のみ実費で負担してもらえれば、当院で行いますよ。効果があってもなくても、結果はブログで開示させていただきますが。

もう化粧品に期待するのはやめましょう・・

チャップアップには発毛効果はありません | おかしな育毛剤1でも、育毛業界の闇の一部を書いていますが、化粧品で発毛することはあり得ません。

毎年次から次へ新しい育毛剤、化粧品が販売され、その広告手法は非常に巧妙になっています。当院の患者さんも、さんざん市販の育毛剤、化粧品にお金をつぎ込んできたばかりです。

ミノキシジルの5倍の効果!→そんな成分あったら、製薬会社が放っておきません。

発毛シグナル〇〇%UP!→シグナルがアップしたからって発毛するのとはまた別です。

自信があるから返金保証!→実感するには3ヶ月以上使えと丸め込まれて、返金保証期限が過ぎます。

自分を守るには、広告の「おかしな点」をきちんと見破らなければなりません。そのためには消費者が賢くなる必要があります。

私は患者さんにしょっちゅう「この育毛剤はどうなんでしょうか?」「この成分はどうなんでしょうか?」などと聞かれ、患者さんが悪いわけではありませんが、正直なところうんざりしています。

肌のクリニック

院長 岩橋 陽介

院長 岩橋 陽介

東京のAGA治療専門皮膚科「肌のクリニック」の院長ブログ。Twitterではスタッフと院長がつぶやいています。 [詳細]