肌のクリニック院長のAGAブログ

医師が本気で考えるAGA治療・脱毛症治療

ミノキシジル外用剤の発毛効果・有効性

time 2015/03/06

ミノキシジルの有効性に関しては多くのRCT(無作為化比較対照試験)と非RCT試験が行われています。(詳しくはAGA診療ガイドラインに譲るとします。)様々な試験が行われていますが、まとめると男性では1%、2%、3%、5%ミノキシジル溶液で(プラセボと比較して)有意に発毛効果が認められ、また効果は濃度依存性に高かったという結果となっています。重篤な副作用は認められず、5%ミノキシジルでは1%のものと副作用の発現率は変わらなかったとされています。女性では1%、2%ミノキシジルの有効性が確認されています。そして、男女合わせて2万人以上に2%ミノキシジル、もしくはプラセボを1年以上に渡って使用した試験では、副作用はどちらも変わらなかったとされています。(ただ、外用剤の副作用に関しては前回の記事で書いたように、その後報告が出てきているものもあります。)つまり、男性では5%ミノキシジルが最も有効性副作用の面から推奨でき、女性では1%もしくは2%ミノキシジルが、有効性副作用の面から推奨できるということになります。AGA診療ガイドラインでも、まず第一選択薬として男性では5%ミノキシジル、女性では1%ミノキシジルが推奨されています。

有効有効と言うけれど、どれくらい有効なの?と思われる方も多いと思いますので、具体的な数値を見ていきます。発毛効果に関するデータは大正製薬リアップ®のHPに詳しく出ていますので、抜粋します。

◯毛髪数
1平方センチあたり、どれくらいの髪の毛が生えてきたかというデータです。
mouhatusuu4週後は1平方センチあたりたったの1.4本であった毛髪が、8週後には19本と激増しています。12週後には23.7本ですが、その後は横ばいです。

◯毛髪の太さ
今度は太さ40μm以上の太い毛がどれくらい生えてきたかというデータです。
hutosa4週後には太い毛は0.8本ですが、12週間後に23.9本となり、20週後の26.7本をピークにその後は横ばいです。8週後では、毛髪数は激増していまが、産毛のような細い毛が多く、しっかりとした太い毛になるまでには最低12週間は必要だということが分かります。

◯1%と5%の効果比較
1%ミノキシジルと5%ミノキシジルの効果を比較したデータです。
%グラフから、1%より5%ミノキシジルのほうが明らかに効果が高いことが分かります。

◯患者満足度
5%ミノキシジルを使った患者さんの満足度のデータです。
patient4週後では患者さんの2%しか効果を実感していませんが、12週後には42.9%と急増し、16週後には70%、52週後には90%以上の患者さんが効果を実感しています。しかし、最終的には「非常に良くなった」という患者さんは12%であり、「良くなった」と合わせても5割強という結果です。この辺りがミノキシジルの限界とも言えるでしょう。

◯まとめ
以上のことをまとめますと、ミノキシジルを使用して効果を感じるまでには3ヶ月~4ヶ月はかかり、またミノキシジルは濃ければ濃いほど発毛率が高いということになります。ミノキシジル15%の製剤はアメリカでは普通に使用されています。pubmedサーチでは15%の有効性と副作用に関する論文は見つけられませんでしたが、理論的には最も効果があるはずです。ただ、局所投与ですので安全性は比較的高いと思われますが、濃度が高ければそれだけ経皮的に体に吸収される量も多くなるため、副作用には注意が必要です。

肌のクリニック

院長 岩橋 陽介

院長 岩橋 陽介

東京のAGA治療専門皮膚科「肌のクリニック」の院長ブログ。Twitterではスタッフと院長がつぶやいています。 [詳細]