2018/10/21
デュタステリド(ザガーロ・アボルブ・デュプロスト)の効果と副作用1でAGAへの効果は
ザガーロ2.5mg>ザガーロ0.5mg>プロペシア5mg>ザガーロ0.1mg≧プロペシア1mg>ザガーロ0.02mg
だと言うことを書きました。そこで2013年Australasian J Dermatolgyからの抜粋で、下記の図を示します。これはデュタステリドの血清のDHT(ジヒドロテストステロン)の減少率を調べたものです。
[Australasian J Dermatol. 2013]
上記を見るとザガーロ0.05mgで、血清のDHTは約50%減少し、0.5mgでは約90%減少しています。減少の大きさはザガーロ5mg>2.5mg>0.5mgとなっていますが、グラフ上はほとんどフラットで、効果はあまり変わらないことがわかります。効果があまり変わらないのであれば、必要以上の量を飲むことはありませんから、ザガーロの1日量としては0.5mgが適していると言えます。
また、副作用は、24週間の試験でデュタステリド(ザガーロ)0.02mg、0.1mg、0.5mg、フィナステリド(プロペシア)1mg、プラセボで有意差がなかったことになっていますが、AGA治療は生涯にわたることもあり、たった24週だけでは評価できません。プロペシアでもポストフィナステリド症候群を含めて、様々な副作用が報告されていますから、作用機序の似たザガーロでも同様の副作用があるのは確かでしょうし、実際に同様の副作用が報告されています。
いずれにせよ、プロペシア1mgや5mgよりもザガーロの0.5mgの効果が高いため、プロペシアが無効な例や、効果が足りない例に限り、副作用に留意しつつ使用するという選択肢となります。