「肌のクリニック」院長のAGAブログ

東京の高円寺と麹町にあるAGA治療専門皮膚科「肌のクリニック」の院長ブログです。AGA、薄毛、脱毛症の治療や、発毛と育毛に役立つ知識を、医師の視点から発信しています。育毛業界の裏側や、問題点に対してもメスを入れていきます。

AGAのための正しい洗髪方法

time 2015/04/04

洗いすぎない洗髪を

洗髪方法も洗顔方法も基本は同じですが、非常に大切なことがあります。それは「洗いすぎない」ということです。生まれてからAGAの症状が出るまで何十年と毎日洗髪してきたと思います。その習慣はどれだけ頭皮に影響を与えたのでしょうか。

シャンプーや洗顔料は、乳化剤(界面活性剤)ですから、水と油を混ぜるという作用があります。油である皮脂汚れを、シャワーの水と混ぜることによって落とす働きをします。

診察していて、ニキビの患者さんもAGAの患者さんもきれい好きな方が非常に多いのですが、それは、皮脂=毛穴のつまり=AGAやニキビの原因と思い込んでいるからのようです。毎日皮脂が綺麗に落ちるように、顔も頭も一生懸命洗います。しかし、洗えば洗うほど、必要な皮脂分も落ちてしまい、また肌の常在菌である良い菌も減ってしまいます。さらにシャンプーやリンスなどの化学的な刺激による皮膚へのダメージは大きくなっていきます。

それでは、シャンプーや洗顔料を一切使用しない方が良いのでしょうか?これは、ケースバイケースです。一切使用しなくても、汚れや匂いが気にならないようであれば、一生使用しなくても問題ありません。

ただ、やはり男性は遺伝的に皮脂腺が大きく、毛穴に皮脂がたまって酸化され、黒ずみや毛穴のつまりを引き起こします。そのために、定期的に古い皮脂や角質を落とす必要がでてくるのです。

角質培養法という民間療法が一時期流行った時に、半年間水洗顔のみで、一切洗顔料を使用しなかった患者さんを診察したことがありますが、ニキビダニの大量発生のために、顔中荒れてしまっていました。ニキビダニは誰の肌にもいますが、異常に増殖するとニキビや肌荒れの原因となります。

皮脂が多いまま、あまりに落とさずに不潔にしておくと、皮脂を餌としてダニや真菌(カビ)などが異常増殖してくることがありますから、全く洗浄剤を使用しないというのも悪い方向へ働くことがあります。

湯シャンと石けん

私がお勧めするのは、基本はお湯のみでの洗髪(湯シャン)で、それにプラスして、肌質や汚れに応じて、週に2~3回程度シャンプーや石けんを使って洗ってもらいます。

おすすめする洗髪料は、(株)パックスや(株)ミヨシなどが出している無添加せっけんや、当院で処方しているアミノ酸系石けんの「クリニックの弱酸性石鹸」です。AGA患者さんの場合、無添加せっけんやアミノ酸石けんの代わりに、前回紹介したケトコナゾールのシャンプー(ニナゾルシャンプー)を使用するのが良いと思います。

それぞれの特徴を簡単に書いておきます。

無添加石鹸

水とカリ石けん素地だけでできた石鹸です。洗い流す際に、水道水中のミネラルと反応して金属石けんに変化して界面活性作用がすぐになくなるため、肌への影響が少なくて済みます。また、洗浄力が強く脱脂力も強いため、頭皮の油をスッキリと取ってくれます。すすぎも非常に簡単で楽です。

デメリットはアルカリ性が強いために、刺激が強く、敏感肌の方へはおすすめしません。また、金属石けんに変わるため、髪がきしんだりゴワついたり、お肌が突っ張るといった原因となります。

クリニックの弱酸性石鹸

アミノ酸系石けんである「ココイルメチルタウリンNa」でできた石鹸です。頭皮や肌と同じ弱酸性のため、非常に肌に優しいのが特徴です。残留性がなく、すすぎでしっかりと落ち、また金属石けんに変化しないため、肌がつっぱったり、髪がきしんだりすることがありません。髪だけでなく、洗顔など全身に使用できます。

デメリットは、泡立ちや洗浄力が市販の石鹸に比べて劣ります。

ニナゾルシャンプー

抗真菌薬のケトコナゾールを2%配合したシャンプーです。AGAの脱毛抑制に唯一医学的根拠があり、週に数回の使用で、抜け毛を予防してくれます。洗浄力や皮脂を落とす力も強く、フケや痒みも同時に抑えます。

デメリットは、髪のきしみやゴワつきが生じることと、稀に肌に合わない方(アレルギーの方)がいることです。

洗髪のやり方

洗髪の基本形と、皮脂が多い場合の方法をそれぞれ書いていきます。

基本形

湯シャンを基本とし、週に2~3回の洗浄剤を使用した洗髪

洗浄剤は、先に述べた無添加石鹸やクリニックの弱酸性石鹸、ニナゾルシャンプーの中から、それぞれの特徴に合わせて好きなものを選択して構いません。ただ、AGAの患者さんの場合、ニナゾルシャンプーをおすすめしています。

基本形ではしっかり汚れが落ちないのでは、と思った方もいると思います。しかし、シャワーを流しながらお湯でしっかり揉み洗いすることで、頭皮の皮脂や汚れの大部分は落ちてしまいます。無理に合成界面活性剤を使う必要はありません。

皮脂が多いタイプ

1.毎日石けんシャンプー

2.週に4回の石けんシャンプーと週に3回のニナゾルシャンプー

どうしても湯シャンだけだと気持ちが悪いという方や、皮脂が多すぎてお湯だけだと気になるという方は、毎日石けんシャンプーを使用して頂いても構いません。ただし、市販のシャンプー剤よりは、無添加石鹸やアミノ酸石けんのほうが頭皮に負担が少なく、おすすめです。

石けんの種類は、皮脂をしっかり落としたいという方は無添加石鹸を、無添加石鹸だとゴワつきや刺激が気になるという方はクリニックの弱酸性石鹸をお使いください。

2番めのニナゾルシャンプーを併用するケースは、男性型脱毛症の患者さんにおすすめしています。これらの形から、より自分に合った洗顔回数、洗髪回数をご自分で決めるのが良いでしょう。

いずれの形でも、洗浄剤を使用した後は、すすぎをしっかりとするようにしてください。

リンスとコンディショナー

リンスとコンディショナーは髪に潤いと艶、サラサラ感を与えますが、これは主にオイル成分とカチオン系の界面活性剤の作用によるものです。

リンスやコンディショナーのカチオン系界面活性剤が髪の毛や頭皮に吸着しやすく、残留性が高いのが特徴です。

石鹸シャンプーでゴワつきがきになって、どうしてもリンスを使用したいという方でも、アミノ酸石鹸に変えてもらうことでゴワつかなくなるので、不要であれば使わないに越したことはありません。

市販されているものは、比較的安全性が高い界面活性剤が使用されているものの、使用する際は、なるべく頭皮に付かないようにし、すすぎをしっかりと行うようにしてください。

整髪料はジェルタイプ

ワックス全盛期の時代ですが、ワックスは油性成分が多く、髪の毛にしっかりと付くため、シャンプーや石鹸では非常に落ちにくいです。

一方、ほとんどが水溶性の成分でできているジェルは、水に溶けやすいのでシャワーや石鹸で比較的落としやすく、頭皮への影響は少なくなります。

整髪料は使わないに越したことはありませんが、使うのであれば水溶性のジェルタイプのものがおすすめで、なるべく髪につけて頭皮につけないようにすること、使用後はしっかりと落とすことを心がけてください。

肌のクリニック

院長 岩橋 陽介

院長 岩橋 陽介

東京でAGAと女性の薄毛を専門に治療しています。薬剤師で抗加齢医学会専門医の涌水医師にも記事を書いてもらっています。 [医師紹介]

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